青年よ、少女と共に荒野に繰り出せ-駆け出し音楽プロデューサーと学ぶプロデュース学-

以前はお前のような優秀なプレイヤーだったが膝に矢を受けてしまってな

荒野への繰り出し方序論-戦場の選び方編-

プロデュース激戦区、アイドル

 

プロデュースの世界は正直言って激戦地である。バズりだしたら止まらないが炎上し始めれば負のベクトルに容易に傾く。それと人の興味なんてものは30秒で移り変わるものだ。コアなファン層でない限り10分も同じことを考えるのは、ましてや1500円のグッズを買わせる事は不可能である。ゆえにプロデュースの醍醐味はコアなファン層を作る事にある。

あなたは丸腰のまま戦場に赴くのだろうか?どんな世界なのか、敵の武器を知らないまま白旗上げつつ特攻するのか?それは一言でいってアホ of the アホである。たまに独特の世界観がウリですなんてアーティストがいるが、独特さ100%で売り出して成功した人間は今まで一人たりともいないはずだ。どんなに自分にとって最高の出来栄えであっても売り出し方一つ、市場のニーズ理解で世界は変わってくる。自己啓発の言葉を借りるのは癪だがクリエーターなんて呼ばれている人の大半はイノベーションなんてしていないと感じる。マーケティングの理屈を理解して、数ある商品の中で他との差異をちょこっとだけ入れているに過ぎない。では私たちが持つべき武器とは何だろうか?

 

冗談じゃないミシノレさん!

冗談じゃないんです。ほんと。私がプロデュースしていた音楽の世界ってもう飽和状態もいいところ。正直なところ姫路城の石垣くらい入り込む余地なんかありゃしません。いままで沢山の”クソうまいバンド”を見てきました。涙が出るくらい素晴らしい歌を歌うタレントも見ました。でもなぜか表の世界には飛び出てこない。何故かって?うまさなんて素人からすればただの記号だから。変態系プログレバンドのつもりで出てきたゲ〇の極み乙女だって結局のところポップ性アイコン性を持たなくては生き残れないわけだ。サカ〇クションは新しい音楽をやるという”アイコン”、セカ〇ワはとことんファンタジックなアイコンとして生きるほかこの世界で目立つ、つまりは生き残る事は不可能なのだ。(けして上記のバンドが嫌いなわけじゃない、むしろライブに行ってDVD買うくらいに好きだ)

アイドルの世界も一緒で、年間3000を超えるアイドルが誕生しては1年以内に半分解散3年以内に8割自然消滅していると私は思う。根拠は?ただの直感だよ。根拠がほしければコンサル会社を雇ってくれ。でもこの直感が正しいと思う。地下アイドルはこの中でのし上がるか、事務所にヨイショされなければ引退までずっと同じ舞台同じ客層同じ世界をグルグル回らければいけない。ゆえに彼女ら地下アイドルっていうのはコンセプトをウリにして他のグループと差異を作ろうとしがちだ。例えば昔見たアイドルでは電車をコンセプトにしたアイドル、はんなり京美人をモチーフにしたアイドル、スク水で舞台を駆け回るアイドル(感電しないか心配で見てられなかったよ)などなど。コンセプトはいいんだがこれって範囲の拡大にかなりの難がありませんかね?どんなに有名になったとしてもキャンペーンガールか市役所のお祭りに呼ばれるのが関の山じゃないか。彼女らに足りないものは一言で言ってアイコン性である。過激さをみるなら上には上がいるしキャッチ―さを求めるともう敵は10000を超えると思う。

さて話を本題に戻そう。このレッドオーシャン状態の音楽ひいては世の中のありとあらゆる物事で差異を見つけ出すのは非常に困難、というかほとんど無理な市場である。じゃあなんだ、あきらめろとでもいうのか。そうとはいってない。ただ惰性で生きたくないのなら取るべき道は一つである。誰もやったことのなさそうな世界でてっぺんを取れ。

 

スライムにロトの剣で切り付けるという事

誰もやったことのない世界ってなんだよと思ったあなたは常識人だ。なんにも間違ってない。頭を使えば大抵の事は想像できるしググれば先駆者の情報が見つかるはずだ。だが多分あなたの持っている想像や、妄想の世界にはもう一回変身する余地がある。まるで倒したと思ったフリーザがもう一個変身したり、りゅうおうが変身したりと。やったはずのものにもう一段階妄想を加えてみよう。

私が考える例はこんな感じだ。2010年代はアイドルグループが飽和して地下アイドルは入れ食いだ。特に我々ペーペーな作曲家であっても曲の絶対数が足りないのだから存分に甘い汁を吸うことはできる。だがそれはいつまで続くだろうか?売れないプロ作曲家や人気ボカロPとかが市場の衰退とともに大挙してこっちに来る可能性は容易に考えられる。そうなってしまえばブランドのない我々は死ぬしかない。弱肉強食みたいなもんだ。しかしながら最近アイドルアニメが流行ってきた。しかも運営が株式会社じゃなくて自分達だけでやってる系か。多分これからスクールアイドルっぽいふれこみのアイドルが誕生するかもしれない。高校生のアイドル活動は制約が多いから大学生、それも大きい大学の・・・ktkr、この世界はブルーオーシャンだ。てっぺんにまだ人はいない。

こんな理屈で今はユニドルという界隈のアイドルと接点を持っています。このフィールドはまだ3年も歴史がない、だけどここでオリジナルをやっているところは少なく尚且つパイオニア的存在になる余地がある。学生のうちに音楽を作る、プロになるやつはいるが学生のうちに音楽プロデュースに関わる人間は大していない。そういう意味でもパイの奪い合いをする市場から一歩離れた世界を見る事が出来るのだ。

 

今、ユニドルはアツい。これから戦う相手は学生だ(もちろん私も学生だ)。今アイドル市場で手練れた専業プロ相手に少ないパイの奪い合いに参加させられるよりもこの世界のパイオニアになった方が何倍もいい。音楽業界に殴りこむのはアレフガルドにレベル1で放り込まれるようなものだが、ユニドルとか新しい世界はラダトームの町から出た直後のような、ある種の荒野なのだ。もしあなたが最強の武器を持っていると信じて疑わないならアレフガルドでコテンパンにされるよりもスライム相手にロトの剣で切り付けてみるのはどうだろうか?あなたが信じるかぎりあなたの中では木刀だって最強装備になる。