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青年よ、少女と共に荒野に繰り出せ-駆け出し音楽プロデューサーと学ぶプロデュース学-

以前はお前のような優秀なプレイヤーだったが膝に矢を受けてしまってな

荒野への繰り出し方序論-武器の選び方編-

プロデュース論 アイドル

個性の調理法

プロデュースする上での武器とは何であろうか?それは個性である・・・なんて言ってしまっては元も子もない。個性なんて人それぞれだしウリにしようとすればいくらでもできる。ここは一言で天性という言葉を使うことにしよう。人間は誰だって天性の持ち主であろう。ここに気が付いてその子の天性を露出させることがプロデュースの本質である。私の専門は音だから音の観点からアイドルを見ると天性の料理方法を少し伝える事にしよう。

例えば高音は出しにくいが光るものを持っている場合。この場合であればサビで真ん中に持ってこさせると同時に彼女の声を前の方に持ってくる。またリズムに難があるならばリズムにとやかく言わないCメロとかにソロを持ってくるのが正解だ。ここまでは誰でも出来るが、もう一つ重要なのはグループの色だ。人は個人でいる場合とグループでいる場合で個性の出し方が違う。要は個人とグループそれぞれの色の作り方を考えつつどっちにも着色不備が出ないように気にかけなくてはいけない。

 

自分の事はスパイスだと思え 

売り出すあなた自身が主役面をすると一気に白ける。世のボカロPはみんながみんな主役面をしたせいで業界が衰退、荒野と化してしまったわけだ。本来の主役が置き換わると構造的不備に陥るので頼れる後方支援という戦術を取ろう。ではプロデューサーはどんな立ち位置で振る舞えばいいのか。端的に言えばスパイスだ。これは音楽Pでなくても同じことが言える。正直代役はいない事はないが、いなくなってはつまらない。こんな感じの振る舞い方をすると大抵次の声がかかる。

もう一つスパイスとなる部分は商品・または売り出すアイドル自体だ。事につけアイドルというのはショーケースに入ったマネキンのような見せ方をする。アイドル自身は服を着たマネキンであるとして我々のすべきことは小物を配置する、ポーズを決める部分にあたる。私たちの出来る事は大してないかもしれないが、見せ方次第でマネキンはいかようにも変化する。それが周りと少し違うのであればもう我々の勝利待ったなしだ。

 

立ち位置はわかった。さぁ武器を選べ 

武器の選ぶうえでの立ち位置はある程度分かった所で次に武器選びに走ろう。

戦う上で欠点を補うような武器を選んではいけない。ロールプレイングと違うのはここだ。正直な話、歌の下手な人が死ぬ気で練習して上手になったところで素人から見たらだから何?とそっぽを向かれる事は容易に想像できる。それよりもわかりやすい特徴を捉えてそこを伸ばせば一流になる可能性を秘めている。

次に属性にこだわるなという点である。前に鉄道系アイドルとかはんなり京都アイドルとかスク水で踊るアイドルを見た話をしたが、これらは属性に頼っているとしか想像が出来ない。どんなに楽曲がよかろうとどんなにプロデュースに成功しようとニッチな業界のなかで堂々巡りを続ける以外に生き残る道がない。それよりかは会いに行けるアイドルとか週末ヒロインとか属性に頼らない路線で打ち出しておく方が延命しやすいのである。

最後に長く使える武器を選べという事。ファンや顧客は往々にして変化を嫌う。会いに行けるアイドルが会いに行けない、週末ヒロインの週末が無くなったなんて事態になれば路線の変更を余儀なくされる。音楽にとってもそうで、今まで好きだったアーティストがいきなり路線変更したとしたら私は見切りをつける。多分みんなそうだろうと思う。それゆえに第一に気にすることは前任者がどういった路線を打ち出していたか、または前の曲はどんな流れだったかなどをより深く理解する、そして要素を分析して取捨選択、自分の要素をちょろりと加える事を音楽の文法としてかなり重要視すべきなのだ。

これら全ての要素に絡んでくるのは妄想力と洞察眼だ。実際に動いているところを妄想するもよし、歌っているところを妄想するもよし。ちなみに私はオタクがライブ会場で初見で聴いたときの反応を常々妄想している。それと妄想をより現実に近づけるために洞察眼も持つべきである。会場にいるオタクはなにを目当てしているのか、この内容を見せた時どのような反応をもたらすのか、そういった部分を洞察しながら妄想の世界を具現化するのだ。